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担当医師

氏 名
  • 下田光太郎(院長)

高次脳機能障害について

あまり聞き慣れないかも知れませんが、最近マスコミ等でも取り上げられ注目を浴びています。
高次脳機能とは言語機能、認知判断機能、記憶、動作行為、さらにそれらの統合である思考判断等を言います。

これらは一つ一つの神経細胞の働きでは説明できない、たくさんの神経組織が相互に複雑に影響しあった、脳の高次の働きにより成り立っています。
脳が障害されるとこうした機能が損なわれ様々の症状が現れ社会生活が困難となり、色々な支障を来します。最近まで成人では脳組織の再生は困難であると考えられていました。

近年神経科学の発達により中枢神経の再生の可能性がでてきました.これらは神経栄養因子、神経軸策進展抑制因子、神経幹細胞等の発見、さらに再生医療などです。

これらを利用した様々の新しい治療法も夢ではなくなってきました。

症状

高次脳機能は、人が社会生活を営む上で無くてはならぬ機能で、その症状は実に様々です。

言語機能障害は耳が聞こえ、口や舌が動くのに、人の云うことが理解できなかったり、話せなかったりします。また、手足に麻痺がないのにちゃんとした合目的な動作行為ができない。物事を認識したり、理解したり、判断する事ができない、新たな事が全く記憶されない等様々です。

その障害の程度は日常社会生活が困難な程度から、症状が余り目立たない人まで様々です。さらにやる気がない等の意欲の低下、自発性低下、抑制低下、自覚の欠如、対人関係障害等も認められることがあります。

原因

脳に障害を来す疾患全てです。

脳出血、脳梗塞などの脳血管障害、交通事故等による頭部外傷が代表的です。
障害部位は大脳皮質、白質、基底核、脳梁、大脳辺縁系など様々な病巣により様々の症状がでます。

診断

神経学的所見、運動系、知覚系、推体外路系、小脳系等の診察。

画像診断はCT, MRI, fMRI、PET, SPECT等があります。
神経心理テストは様々のものがあります。

治療

治療は言語訓練や様々の機能訓練、そして薬物療法です。

確立された薬物療法はないものの、機能の回復に役立つのではないかと考えられている薬がいくつかあり、その内現在市販されている薬物で神経可塑性を促進するとされる薬物を様々の組み合わせを用いて使用します。

予後

機能面での予後は病巣の広さによるところが多いのですが、神経の可塑性が個体により非常にバリエーションがあること、さらにその人のおかれている社会環境などの違いにより、随分と幅があります。